抄録
アジア・日本に古くから伝わる芸能・武術には、現代人の生活でも活用できる智慧や身体技法が生きている。具体的な運動や身のこなしだけでなく、身につける装具も身体や精神を活性化する。姿勢矯正下着や疲労を軽減する靴などを数多く開発してきた筆者にとって、子供のころからなれ親しんできた剣道は、身心活性化の智慧の宝庫であった。商品開発の具体例から身心活性の基礎理論は見出せないのだろうか。装具による点・線・面での身体への支持・刺激、体性感覚から姿勢・運動制御への機序の科学的解明は、身体に関する基礎知見を通し、高齢社会の安心・安全への新しい視点を提示するだろう。