放送研究と調査
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シリーズ 戦争とラジオ〈第2回〉 前線と銃後を結べ
戦時録音放送を聴く (後篇)
大森 淳郎
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2018 年 68 巻 1 号 p. 46-64

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抄録
前編では、日本の録音放送が戦争の中で生まれ、戦争の中で発展してきた様を概観し、1941年5月に放送された『病院船』の録音構成としての完成度を分析した。後編ではまず、太平洋戦争開戦直後につくられた『香港攻略戦』を聴く。戦場に録音隊を派遣してつくる番組は前線録音と呼ばれていたが、『香港攻略戦』は、それまでの前線録音にはない、確かな「構成」を備えるものだった。日本軍が快進撃を続けていた時期、「構成」という方法の可能性は、未来に向けて無限に開かれているかに見えた。だが、戦時下の主題録音は、そのまま発展を続けていったのではない。やがてその輝きを失い、単純な宣伝番組に堕していったのである。
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© 2018 NHK放送文化研究所
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