放送研究と調査
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2020年東京オリンピック・パラリンピックへの期待と意識
「2019年7月東京オリンピック・パラリンピックに関する世論調査(第5回)」の結果から
斉藤 孝信
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2020 年 70 巻 1 号 p. 2-25

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抄録

「2020年東京オリンピック・パラリンピックに関する世論調査」は、大会に対する人びとの関心や期待・不安、放送サービスへの要望などを明らかにするため、2016年から継続して行っており、今回は2019年7月に実施した第5回調査の結果を報告する。開催まであと1年となったが、全体的な関心にはほとんど変化がない。『関心あり(大変+まあ)』は第1回から一貫して、オリンピック約8割、パラリンピック約6割である。第1回から顕著な変化がみられるのは、準備状況への評価である。第1回は8割が『順調ではない』と厳しい評価をしていたが、調査を重ねるごとに『順調だ』と考える人が増え、今回は『順調だ』が約7割と大きく逆転した。ただし、具体的なことがらでは「選手や観客の暑さ対策」に不安を感じる人が、質問に加えた第3回から増加し、約半数となった。東京オリンピックの放送に関しては、インターネット系のサービス(「見逃し配信」「同時配信」「手元の端末への情報提供」)への期待が第1回から増加した。開催1年前の時点では、大会関連の行動をしたり、自身が仕事などで大会に関わっていると感じたりしている人は、ごく少数である。

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