放送研究と調査
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日本で好まれるのは「青しそ」か「青じそ」か
2020 年「日本語のゆれに関する調査」から(2)
塩田 雄大
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2021 年 71 巻 1 号 p. 62-75

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抄録
日本語のゆれに関する調査」の結果について報告をおこなう。調査結果から、次のようなことを指摘する。 ▼「青紫蘇」については、連濁形で「「青じそ」と言う(「青しそ」とは言わない)」という人が、全体の8割を占めていた。 ▼「片側」については、連濁形で「「かたがわ」と言う(「かたかわ」とは言わない)」という人が、全体の9割以上を占めていた。 ▼「渓流釣り」については、連濁形で「「渓流づり」と言う(「渓流つり」とは言わない)」という人が、全体の3分の2近くを占めた。ただし20代では、この回答は半数強程度にとどまっていた。 ▼「立ち眩み」については、非連濁形で「「立ちくらみ」と言う(「立ちぐらみ」とは言わない)」という人が、すべての年代で9割以上を占めていた。 ▼「飲み口」については、「飲み口がいい」「缶ジュースの飲み口」のいずれの意味の場合でも非連濁形で「「のみくち」と言う」という人が、全体の3分の2程度を占めた。用法の違いによって連濁形・非連濁形を使い分けるといったような傾向は、はっきりとは見られなかった。
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© 2021 NHK放送文化研究所
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