放送研究と調査
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急速に進む国内テレビ局のAI活用
斉藤 孝信
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2026 年 76 巻 4 号 p. 2-30

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抄録
本稿では、国内のテレビ局によるAI活用とリスクマネジメントについて、2026年1月現在の最新状況を報告する。

各社は、2022年ごろから社内の業務効率化を目的にAIを活用していたが、2024年後半からはコンテンツ制作にも活用するようになり、急速に広がっている。各社の担当者は、AI活用によるコスト削減や、人間だけでは生み出せなかった魅力的なコンテンツの生成に手応えを感じている。一方で、コンテンツ制作の過程でAIが誤情報や不適切な表現を生成するケースもあり、放送前の確認や修正に手間がかかると感じている担当者も多い。また、生成過程がブラックボックスであるAIの性質上、チームで議論しながら徐々にブラッシュアップする従来の制作スタイルが通用しない難しさを実感した担当者もいる。

AI活用に対するリスクマネジメントに関しては、各社ともAIの進化や社会の受け止め方の変化にあわせて、ガイドラインを頻繁に改定している。また、社員向けの講座でAIリテラシーを高める取り組みも進めている。

現時点では、「国内テレビ局で初のAIによるドラマ映像制作」「国内テレビ局で初のAI司会者によるバラエティー」など、各社が競い合うようにAIを活用したコンテンツを実験的に制作している段階だ。専門家は、今後、従来のテレビコンテンツの長所を損なわずにどのようにAIを活用すべきか、知識を深め、活用の可能性とリスクを正しく認識していくことが大切だと指摘する。
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