放送研究と調査
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メディアにおける震災の継承
~東日本大震災の発生から15年~
古澤 健
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2026 年 76 巻 4 号 p. 32-45

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抄録
2011年の東日本大震災の発生からことしの3月で15年が過ぎた。当時、現地で被災状況を伝えた放送メディアでは、震災を直接体験した世代が少しずつ取材や制作の最前線から離れ、震災発生後に入局 ・入社した人材が現場の多くを占めるようになってきている。こうした中で、東日本大震災発生当時、取材・放送を担っていた職員・社員は、そのときの経験や伝え方について考えてきた方法を、若い世代の取材者・制作者にどのように伝え、生かそうとしているのだろうか。

災害とメディアに関するこれまでの研究では、東日本大震災による被害や復興を記録していくことの必要性が重要なテーマとされてきた。被災地では、さまざまな震災遺構の保存や伝承施設の開設が進み、マスメディアでも、発生直後からの報道をアーカイブ化する取り組みなどが行われ、研究の対象になってきた。

一方で、当時の取材・制作の経験や教訓がメディアの中でどのように継承されているかについては、震災報道や関連番組の分析のように大きな研究対象にはなってこなかった。

本稿では、NHK仙台放送局と福島県の民放局・福島中央テレビの具体的な取り組みを通じて、東日本大震災の経験がどのように伝えられ、何が学ばれているのかについて考察する。
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