分析化学
Print ISSN : 0525-1931
技術論文
時間分解分光反応画像解析装置の開発
中川 達央長村 俊彦柄谷 肇松村 竹子
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2003 年 52 巻 2 号 p. 139-145

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抄録

顕微鏡下における生理現象や化学反応の時空間変化を定量的に解析することを目的として,デジタル化高感度CCDと分光フィルターを使った高速時間分解分光反応画像解析システムを開発した.最大10枚のフィルターが装着可能な高速フィルター回転器を本システム専用に設計し,CCD検出器には冷却機構を装備した科学計測用の高感度CCDを使用した.ビニング動作によって更に検出感度を高めると同時にデジタル回路の構成や制御プログラムを工夫して200 ms/frameの時間分解能を実現した.本システムを評価するために,実体顕微鏡による非線形化学反応波の時空間パターンの観測及び落射蛍光顕微鏡による生物発光の観測を,それぞれの光源導入部などに改良を加えて行った.更に,これらの画像解析機能として吸光度演算,任意2点間のラインプロフィル描画,非線形反応パターンの移動速度演算などの機能を付与した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2003
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