2014 年 63 巻 6 号 p. 497-513
飛行時間型質量分析計を用いた液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)手法と多変量解析に代表されるデータ処理手法を用いた最近の解析技術の進歩は,複雑化した測定結果の視覚化を可能にした.応用例として精密質量データベース及びmolecular feature extraction(MFE)などの新規解析手法を用いた食品中残留農薬分析のターゲットスクリーニング,ノンターゲットスクリーニング手法と,多変量解析手法を用いた食品中特異性成分の探索,品種識別及び2群間比較について述べる.