2015 年 64 巻 1 号 p. 35-41
高エネルギー密度を有するレーザー光を材料表面に照射することにより起こる固体試料の直接サンプリング,及び,表面近傍に生起するガスプラズマによる励起・電離現象を利用した発光分析法(laser-induced breakdown plasma-optical emission spectrometry, LIBS)を,鉄鋼のような金属材料中に含まれる非金属介在物の組成分析や3次元分布等の測定に適用するために,その分析条件について基礎的な検討を行った.試料として銅基材中にアルミナ微粒子を分散成形したものを用い,単発レーザー照射を走査する測定条件で,レーザー焦点位置を変えた場合の平面及び深さ方向の空間分解能を測定して,介在物粒子を評価するための最適測定条件について議論を行った.