分析化学
Print ISSN : 0525-1931
放射能分析の歴史(I)
その生みの親,キュリー夫人の生誕100年
奥野 久輝
著者情報
ジャーナル フリー

1967 年 16 巻 10 号 p. 1090-1098

詳細
抄録

放射能の科学の生みの親,キュリー夫人の名はあまりにも有名であり,その生がい(涯)についてはすてに多くの人々によって詳しく物語られている.いまさらという感がないでもないが,本年があたかも夫人の生誕100年にあたる機縁にかんがみ,放射能分析の歴史の最初に夫人のポロニウムおよびラジウムの発見に関する業績を取り上げてみた.キュリー夫人は放射性物質を化学的に取り扱った最初の人であり,ポロニウムおよびラジウムの研究においてはじめて放射能分析の技術を駆使して,その基を開いたのであった.

著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事 次の記事
feedback
Top