1970 年 19 巻 6 号 p. 775-780
帯域溶融精製を行なった純鉄試料中の4,1.5ppmの酸素を速中性子放射化分析法を用いて定量した.分析にあたって,から試験値を極力低減するため,試料をリン酸-硫酸-グリセリン溶液により電解研摩し,窒素ふんい気中で照射を行なった.また同一試料の連続照射により同時に生成する共存核種によると思われる影響を認め,これの除去のためにくりかえし照射には最低30分間の冷却時間を設定した.このようにして定量を行なった試料を真空融解法により分析した結果,両法による結果はよい一致を示した.