分析化学
Print ISSN : 0525-1931
(Bi1-xSbx)2(Te1-ySey)3系のけい光X線分析
金 景勲片山 佐一
著者情報
ジャーナル フリー

1971 年 20 巻 1 号 p. 29-36

詳細
抄録
(Bi1-xSbx)2(Te1-ySey)3 系において,重量パーセントでビスマス(0~63.46),アンチモン(0~50.33),テルル(0~61.47),セレン(0~49.67)をそれぞれの広い組成の範囲内において,けい光X線による非破壊定量分析を行なった.分析に用いたけい光X線は,BiLα,Lβ;SbKα,Kβ;TeKα,Kβ;SeKα,Kβである.ビスマステルライドを基盤にし,ビスマスの代わりにアンチモン,テルルの代わりにセレンをそれぞれ原子比で20(%)刻みに置きかえた36種の標準試料を作り,まず係数αを定め,それを用い各元素のけい光X線の相対強度と元素の重量パーセントとの関係を示す連立方程式を解き重量パーセントを求めた.解析はKα,Lα線とKβ,Lβ線について.それぞれ別に用いた.その結果は次のとおりである.KαとLα線のけい光X線を用いた際の誤差と変動率はそれぞれ±1.15%と±4.3%である.同様に,KβとLβ線については±0.9%と±3.7%である.
著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事 次の記事
feedback
Top