1974 年 23 巻 7 号 p. 755-759
(±)-メントンを(+)-酒石酸ジメチル,(+)-酒石酸ジエチル,(+)-酒石酸ジイソプロピルおよび(+)-酒石酸ジ-n-ブチルとの4種類のケタールジアステレオマーに導き,ガスクロマトグラフィーによって光学分割を試みた.
3種類の固定相(PEG-20M,DEGSおよびSE-30)をカラムに用いて検討した結果,(±)-メントンの(+)-酒石酸ジメチルジアステレオマーはPEG-20Mで最高の分離を示した.また,従来,活性2,3-ブタンジオールで観察された操作過程でのラセミ化は,本法ではまったく認められず,完全分割が可能であることを示した.