1976 年 25 巻 6 号 p. 392-396
17-デスオキシコルチコイド(コルチコステロン,デスオキシコルトン,11-デヒドロコルチコステロン,フルオコルトロン)の21位の水酸基を酢酸銅で酸化した後,塩酸酸性でピロールと反応させ,その反応成績体を570nm付近の吸収極大波長において定量する方法を検討した.この方法では(2.5~20)μg/ml及び(2.5~30)μg/mlの範囲においてベールの法則が成立した.酢酸デスオキシコルトンはこの反応が陰性であるが,水酸化ナトリウムを用いて加水分解した後,定量する方法を確立した.この修正した方法を酢酸デスオキシコルトン注射液に応用し,従来用いられているテトラゾリウム法と比較検討したところ十分な相関性が得られた.