1978 年 27 巻 6 号 p. 353-358
茶葉中の銅,亜鉛の原子吸光分析法による,正確で精度のよい定量方法を検討した.アセチレン流量,測定位置,積分時間など,測定精度に関係ある要因の寄与を測定し,測定条件を定めた.又試料の分解,灰化過程で起こる現象を,特にこれら金属の損失について検討し,石英容器での乾式灰化は,高温では容器への銅の固着が著しいことを見いだした.乾式灰化は石英,アルミナ容器のいずれを用いても,湿式灰化法に比較して精度が悪く湿式灰化法が優れている.6種の灰化法と,原子吸光法,及び銅については吸光光度法を併用し,それぞれの定量精度を比較した.