分析化学
Print ISSN : 0525-1931
共鳴ラマン検出のための脂肪族アルデヒドの誘導体化と高速液体クロマトグラフィー
小泉 均越山 博喜鈴木 義仁
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1985 年 34 巻 6 号 p. 376-380

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抄録

DABSヒドラジンを合成して,脂肪族アルデヒドのHPLC/ラマン検出に適した誘導体化を得ることができた.これらの脂肪族アルデヒドのDABSヒドラゾソ誘導体は443nln付近に極大吸収があり,Ar+レーザー488.0nm の発振波長を用いて共鳴ラマンスペクトルを得ることができた.ラマンスペクトルにおける1135cm-1の波数でHPLCのクロマトグラムの測定が可能であった.HPLCのための誘導体の定量操作を検討した結果,5から100PPm水溶液についてHPLC/ラマン検出によって,R. S. D. 7.3%以内の再現性で定量分析が可能であった.又,脂肪族アルデヒド同族体混合物は FInepak Sil C18カラムを用い,MeCN/水移動相でHPLCによる相互分離が達成された.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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