1985 年 34 巻 6 号 p. 376-380
DABSヒドラジンを合成して,脂肪族アルデヒドのHPLC/ラマン検出に適した誘導体化を得ることができた.これらの脂肪族アルデヒドのDABSヒドラゾソ誘導体は443nln付近に極大吸収があり,Ar+レーザー488.0nm の発振波長を用いて共鳴ラマンスペクトルを得ることができた.ラマンスペクトルにおける1135cm-1の波数でHPLCのクロマトグラムの測定が可能であった.HPLCのための誘導体の定量操作を検討した結果,5から100PPm水溶液についてHPLC/ラマン検出によって,R. S. D. 7.3%以内の再現性で定量分析が可能であった.又,脂肪族アルデヒド同族体混合物は FInepak Sil C18カラムを用い,MeCN/水移動相でHPLCによる相互分離が達成された.