1985 年 34 巻 6 号 p. T62-T64
本研究は,アルカリ性水溶液中での過酸化水素による酸化反応を用いて,ホルマリン廃液の簡便な処理法について検討した.反応生成物であるギ酸ナトリウムをイオンクロマトグラフィーにより定量した.実験の結果,調製したモデル液でも実廃液でも反応は定量的に進行した.又,8lの実廃液の処理を室温32℃の条件で行ったところ,反応液の温度は30℃から50℃に上昇する程度で,この処理法は十分実用に供することができる。更に,この処理法は発生源で簡便に行うことができるので,特に専門的知識を必要としない.