分析化学
Print ISSN : 0525-1931
ビンドシェドラーズグリーンロイコ塩基を用いる微量臭化物及びヨウ化物イオンの吸光光度定量
内海 喩山内 淳一磯崎 昭徳
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1987 年 36 巻 7 号 p. 441-446

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抄録

臭素及びヨウ素によるビンドシェドラーズグリーンロイコ塩基(BGL)の酸化生成物(BG+)の吸光度を測定する微量臭化物及びヨウ化物イオンの吸光光度定量法を検討した.臭化物イオン又はヨウ化物イオンを,硫酸酸性で過マンガン酸カリウム又は過酸化水素により,遊離臭素又はヨウ素に酸化する.四塩化炭素で抽出分離した後,有機相を希硫酸で洗浄する.有機相にBGL溶液を加えて逆抽出を行う.水相におけるBG+の吸光度を,臭化物イオンでは715nm,ヨウ化物イオンでは725nmで測定する.臭化物イオンの3ppm以下,ヨウ化物イオンの4ppm以下が定量できる.共存イオンの影響などを検討し実試料に適用した.一例として,海水中の臭化物イオンを定量したところ62.3ppmであり,相対標準偏差は1.4%であった.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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