分析化学
Print ISSN : 0525-1931
誘導結合プラズマ発光分析法による鉛精鉱脱鉛残留物の湿式酸化溶液中の9元素の定量
山田 圭鯨井 脩郡 宗幸井手 邦和大河内 春乃
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1987 年 36 巻 7 号 p. T67-T71

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抄録

鉛精鉱脱鉛残留物を湿式酸化したときに得られる反応溶液(分析対象溶液で以下試料溶液と略記)は,反応機構や硫黄の挙動解明のため高精度な元素分析が必要である.試料溶液組成は酸化反応の進行とともに広範な濃度変化がある.少量の試料溶液中のS,Fe,Mn,Zn,Cu,Pb,Al,Mg,Siの定量法をイットリウム内標準法を用いたICP-AESにより検討した.試料溶液は2及び10倍希釈溶液として測定した.検量線溶液は液組成を試料溶液組成にマトリックスマッチングして,2及び10倍希釈溶液相当に調製した.合成試料溶液を分析した結果,10及び2倍希釈溶液を用いることにより上記9元素を迅速かつ正確で高精度に定量することができ,三けたの分析植の表示を可能とした.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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