分析化学
Print ISSN : 0525-1931
Lunge窒素計法における補正について
硝酸および硝酸繊維素中の窒素定量法研究 (第4報)
村上 徹朗
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1958 年 7 巻 12 号 p. 761-766

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抄録

Luge窒素計法における補正量について研究した.87~97%硫酸に対する酸化窒素溶解度を滴定法および比色法で求めたが, これは文献値と92%以上の硫酸で異なり, 溶解度の温度影響は小さかった.ガスビュレット内壁に附着残留する硫酸の影響は, 放置時間20分で0.2%を示し, これは硝酸または硝酸塩試料を用いたとき副反応による亜酸化窒素生成影響と相殺する.硝酸繊維素試料を用いるときは副反応で炭酸ガス, 一酸化炭素も生成されるので, もし酸化窒素の溶解影響を補正すれば+0.2%の誤差となり, これを補正しないときは-0.3%の誤差となる.よってガス量に対する補正式を提出した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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