分析化学
Print ISSN : 0525-1931
光電比色計による微量フェノール類の分析
尾崎 知良
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1958 年 7 巻 5 号 p. 275-283

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抄録

微量フェノール類の分析は高分子工業のみならず,工場廃水問題の上から近年特に重要となり,比濁法および種々の吸光光度法が研究された.そのうちp-ニトロアニリン法,ニトロソ化法,4-アミノアンチピリン法の光電比色分析への応用につき,各種フェノール類を用いて検量線の側より比較検討した.それぞれ517,420,517mμの波長フィルターを用いたが,2ppm以下では4-アミノ法が,フェノール混合物の分析についてはニトロソ化法,操作の容易さの点ではp-ニトロアニリン法が優れていることがわかった.さらに4-アミノ法については0~50ppmの濃度範囲でも試薬濃度を10%とすれば充分分析でなることを知った.従って精度,迅速の両面から総合すると4-アミノ法が水中微量フェノール分析法として最も適している.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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