日本物理学会誌
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不安定原子核の巨大共鳴
佐川 弘幸
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1998 年 53 巻 9 号 p. 680-689

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抄録
量子多体系の集団運動として巨大共鳴は原子核, 金属クラスター, カーボンクラスターに共通に発見されている. 原子核では角運動量, スピン, アイソスピンの自由度の組合せにより, 他の多体系では見られない多様性を持つ. 崩壊線近傍の不安定原子核では, 密度分布に"かさ(halo)"や"スキン"構造が発生し, 安定核に比べ密度分布に異常な拡がりを持つ. このような特異な構造をもつ原子核の励起状態には, しきい値効果による大きな遷移強度を持つ新しい励起モードが発生する. ここではこの励起モードの微視的構造を明らかにするとともに, 一粒子状態と振動状態の結合による電磁遷移に対する芯偏極効果がこの励起モードによりどのように変化するかについても述べる.
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