Print ISSN : 0016-450X
担癌動物血液のポルフイリン
杉村 隆梅田 真男小野 哲生
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1956 年 47 巻 1 号 p. 87-90

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抄録

ローダミン肉腫およびm-トルイレンヂアミン肉腫を移植したラットの血液は, 貧血を示すとともに, 血液赤血球の遊離ポルフィリンの増加を認めた。増加の程度は大体正常動物の2倍である。この新事実は癌組織でチトクローム, カタラーゼ等が少いこと, 担癌動物で貧血, 肝カタラーゼ減少が見られること等と関連し, 担癌動物のポルフィリン代謝障害を思わしめるもので興味深い。

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© 日本癌学会
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