日本白内障学会誌
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≪短報≫優秀演題賞
「東電福島第一原発緊急作業従事者に対する疫学的研究」白内障全国調査について
初坂 奈津子宮下 久範久保 江理喜多村 紘子大久保 利晃佐々木 洋
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2020 年 32 巻 1 号 p. 49-51

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抄録

当教室では東京電力福島第一原子力発電所の緊急作業従事者約2万人に対する白内障調査を行っている. 昨年度より開始した全国調査では, まず対象者を被ばく線量20mSv以上となる3,673名とし, 2018年4月~2020年3月までに479名の検診が終了した. 現在までの結果は, 微小混濁であるvacuoles が比較的多くの対象者に認められている. 今後, この微小混濁が放射線白内障の一つである後囊下白内障に進行するかについては, 引き続き長期的な調査の継続が必要である.

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© 2020 日本白内障学会
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