脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌)
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シンポジウム3 外科治療と循環代謝
インドシアニングリーンを用いたNIRS による脳血流モニタリング–過灌流症候群における有用性–
中川 一郎朴 憲秀村上 敏春西村 文彦弘中 康雄本山 靖朴 永銖中瀬 裕之
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25 巻 (2014) 2 号 p. 77-80

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抄録

近赤外線酸素モニター装置(NIRS)は脳血流変化を局所酸素飽和度の変化としてリアルタイムに捉えることができるため,脳血行再建術周術期における有用性が報告されている.これまでに我々は頸動脈ステント留置術(CAS)周術期においてインドシアニングリーン(ICG)を血管内トレーサーとして用いたNIRS による局所脳血流評価の特徴と有用性について報告してきた.今回我々は症例を重ね,術後過灌流症候群(HPS)における有用性と注意点について検討した.当院でCAS を行った34 例を対象とし,ステント留置前後のNIRS の局所酸素飽和度(TOI)およびICG を静脈内投与し得られるICG 時間濃度曲線より局所脳血流係数(BFI)および平均通過時間(MTT)を計測した.HPS をきたした2 例では術後に病変側TOI およびBFI 比の上昇が持続し,病変側MTT 比は術後短縮した.ICG を血管内トレーサーとして用いたNIRS によりHPS 発症の予知や術後管理におけるベッドサイドで繰り返し行える脳循環動態モニタリングとして有用であると考えられた.

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© 2014 日本脳循環代謝学会
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