2009 年 9 巻 p. 52-61
本研究では、フリーで入手可能なソフトウェアArgusLabによるヴァーチャルスクリーニングのための化合物のスコアリングの評価を行う。計算によって得られた結合自由エネルギーと、実験的に得られている結合親和性との比較によりソフトウェアの能力を評価した。その結果ドッキングエンジンとしてArgusDockを使用した場合に有意な相関が得られた。一方でGADockを使用した場合には低い相関係数しか得られず、ArgusLabのもつスコア関数であるAScoreがGADockに対してはうまく機能しないことがわかった。また、AScoreを構成する各項のうち、van der Waals相互作用の項はこの目的では重要ではないことが示唆された。