抄録
維持管理が行われなくなった人工林は, 木材生産能力の低下だけでなく, 二酸化炭素固定機能や水質涵養機能といった, 森林が本来持っているさまざまな機能が失われることになる. そこで本研究では人工林をエネルギー資源として活用するために, 人工林の手入れ法·回収範囲·利用法についてシナリオを設定し, 検討を行った. なお本研究では, GISの利用による林道や傾斜角データと衛星画像による森林の現況データなどの詳細なデータを取り扱うことで, 空間的な解析を可能にした. その結果, ケーススタディ地域のエネルギー必要量に対して, 間伐材を木質バイオマス発電に利用したシナリオでは, 4∼32%, 同じく間伐材をペレットストーブで暖房用に利用したシナリオでは19∼151%のエネルギー供給が可能であることがわかった.