抄録
従来の公園利用状況調査は、調査員数の制約などから、選定された主な施設や地点における調査結果を足し合わせて公園全体の利用状況としてまとめるといった把握に留まっていた。現在一般に普及しているハンディGPSは、携帯するだけで時空間の位置情報が記録でき、従来の調査法の課題を補完する役割が期待される。本研究は、実際にハンディGPSを使用して公園利用者の移動軌跡を記録する調査を行い、ハンディGPSを使用した調査の特徴をまとめ、課題を見出した上で、その有効性について、実際の調査手順の簡便性、費用と得られるサンプル数、コンピューターへの入力作業やアウトプットまでに要する手間などに関する検討を行った。