国立公園の管理手法を検討する際、重要な基礎データとなるのが利用者数である。本研究は、1)知床国立公園を事例として、知床連山の各登山口に利用者数計測のための自動カウンターを設置し、その有効性を検証すること、2)カウンターデータと入山簿を用いて、他地域でも実行可能でかつ正確な利用動態の把握方法を検証・提示することを目的とした。その結果、カウンターは捕捉率の測定を行えば、適切に利用者の通貨人数を把握できること、入山簿を用いてカウンターデータを分析することにより利用動態が把握でき、過剰利用問題について検討する際の基礎データになることが明らかとなった。