抄録
本稿は空中写真の新たな活用法を提案する目的で空中写真の最尤法分類をGISで試み,以下の結果を得た。1)空中写真にLANDSAT の近赤外域反射率データをコンポジットして最尤法分類すると,そうしないものより平均精度が5%向上した。2)低解像度人工衛星データではミクセル状態となりやすい宅地や道路でも,高解像度なコンポジット空中写真による土地被覆分類図では現実に即した分類結果を得られた。3)この土地被覆分類図の時代間オーバーレイ解析により,森林開発による都市化の様子や,地表面環境に影響された竹の森林への侵入を詳細に捉えることができた。よって,本手法は新たなリモートセンシング解析方法として有効である。