抄録
うつ傾向に対する,情報環境におけるテクノ依存症傾向と学生生活の一般的ストレスの影響度を比較することを主目的に,情報系大学生を対象に調査し,共分散構造分析で検証した。その結果,テクノ依存症傾向が高まることでうつ傾向をかなり悪化させることが検証され,インターネット利用目的により影響度が異なることも示された。また,一般的ストレスよりもテクノ依存症傾向の悪影響の方が倍以上高いことが検証された。このことから,情報化社会におけるうつ傾向の予防策として,テクノ依存症の回避と現実逃避目的のインターネットの利用を控えることの重要性が示唆された。