抄録
兵庫県淡路島において竹資源の利活用による竹林拡大抑制を目的として,竹稈の現存量と再生量の推定に基づいた燃料として竹の利用と竹林管理の持続可能性を検討した。放棄竹林における稈密度は10,460 本ha-1,生重247.3t ha-1,乾燥重量120.5t ha-1,見かけの材積563.3 m3 ha-1,実材積234.2 m3 ha-1であり,島内全体で320,599 t(乾燥重量)と算出された。本数比約50%の間伐では伐採後8年で竹稈量は間伐前にほぼ回復した。一般家庭で週2 回竹を燃料としたボイラーを使用した際の竹消費量は2.0t/年であった。8 年サイクルの間伐で,燃料としての利用と竹林管理が持続的に行える可能性が示唆された。