主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 89-94
本研究では,因子分析およびクラスター分析を用いて,生物多様性に配慮した農業に対する都市住民の価値認識とその特徴について分析を行った。因子分析により,生物多様性に配慮した農業への理解の高さを示す因子や支持・協働の意思を示す因子,商品購入時の配慮型行動を行う意向を示す因子等,計 6 つの因子を抽出した。また,クラスター分析により,回答者を5 つのクラスターに分類した後,クロス集計及び独立性の検定を行い,各クラスターの間で様々な差異があることを明らかにした。生物多様性に配慮した農業の取り組み進展のためには,取り組みを支持する可能性が高いと思われる層を中心に,効率的・効果的なマーケティングを展開することが重要である。