主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 157-162
2015 年にコウノトリの野生復帰が実施された千葉県野田市と福井県越前市において,現地への訪問・聴き取り調査および放鳥直前と直後にそれぞれの住民を対象とした質問紙調査を行った。 そして質問紙調査の中から,環境教育・意識啓発に関する部分を取り上げ,「環境教育の実施状況」「放鳥コウノトリ不在についての住民の考え」「事業に批判的な意見の類型化」の3つを検討した。 その結果,放鳥されたコウノトリが定着しなかったことについては現状を是認する意見が多いことが明らかになった。また事業に批判的である住民の考え方を,時期尚早であること,政策自体に対する疑問,他の課題を優先すべき,という三つの類型で示すことができた。