主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 189-194
コミュニティーフォレストリーは気候変動の緩和策の一つであるREDD プラスにとって重要と位置づけられている。タイはコミュニティーフォレストリーが活発な地域であり,タイの事例を分析することは,同様の植生を持つインドシナ半島の他の地域にとって有益である。本調査ではタイ中部において活動している優良コミュニティーフォレストリーについて,活動内容,活動歴,活動対象地域の住民概況などを調査し,コミュニティーフォレストリーが地域に受け入れられる理由について分析した。その結果,森林から得られるNTFPs,中でもタケノコの販売が住民の所得改善に繋がり,住民の理解を得られ,活動が継続する理由であった。インドシナ半島ではタケノコを利用する地域が多いことから,REDD プラスにおける竹林の取り扱いは重要と考えられる。