著者らは,子どもの樹木景観の認知構造について注目している。そこで,小学児童と中学生徒を対象に「私の好きな樹木のある風景」絵画コンクールを行った。コンクールでは絵画の対象とした樹木を選んだ理由も100字程度で求めた。この自由記述データをテキストマイニング手法により定量的に分析し,子どもの樹木に対する景観認知について考察することを目的としている。得られた主要な知見は以下の通りである。(1)子どもは多様な視点場や視対象を指摘している。(2)成長とともに行動範囲が拡がり,風景の中での樹木として景観を認知している。(3)テキストマイニング手法の有効性を示すことができた。