屋外空間の温熱環境と人の空間利用の関係を明らかにすることを目的として,温熱環境と人体生理・心理反応,滞在状況に関する調査を行った。調査結果から,暑熱対策による温熱快適性の向上と,心理申告から対策場所が涼しく,快適な空間と感じられていることを確認できた。空間の利用状況は,時間・場所で基準化した利用者数から評価を行った。基準化した利用者数と温熱快適性指標とに関係がみられることから,暑熱対策を行うことで利用者数の増加を推定できる可能性を示唆できた。さらに,数値解析と基準化利用者数を用いて,設計・計画段階で暑熱対策効果による利用者の増加について予測する手法について提案した。