主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 311-316
本研究の目的は,生活環境圏におけるCO2 濃度の分布パターンを検証し,地域環境評価の基礎となるCO2 濃度の動態を明らかにすることである。このため,東海3 県に開設されたCO2 濃度測定局の5 年間の常時測定データを活用し,生活環境圏のCO2 濃度を評価する尺度として「CO2 基準濃度」を定義し,その検証を行った。また,1 年間にわたってCO2 濃度の定時調査を実施し,CO2 基準濃度の分布パターン図を作成した。その結果,①CO2 基準濃度は発生率の高い風向時の14 時前後の間に濃度が最小値を示し,一定の濃度を示すようになる,②14 時前後のCO2 基準濃度は,地域の代表的な吸収源等の安定的な影響が反映された分布パターンを示すようになることがわかった。