抄録
本研究では,首都圏近郊に位置する千葉県松戸市で実施されている民有樹林地の公開イベントを研究対象とし,来訪者の認識をアンケートによって把握した。その結果,以下の点が明らかになった。1)30~40 歳代は,子どもをともなって公開イベントに来訪しており,他の世代と比較して,来訪に要する移動時間が短い傾向がある。2)30~40 歳代は,公開された樹林地やイベントに対し,子どもの遊びや体験の充実が見込めるプログラムを強く望んでいる。3)30~40歳代は,未実施のプログラムのうち植物・昆虫採集への関心が高くなった。4)30~40 歳代の約半数は,プログラムにおける保全活動への参加や参加費の支出について肯定的である。