主催: 一般社団法人環境情報科学センター
会議名: 2019年度 環境情報科学研究発表大会
回次: 33
開催地: 日本大学会館
開催日: 2019/11/27
p. 175-180
なぜバックエンド問題の社会的議論が難しいのかという問題意識から,欠如モデル(Deficit model)型リスクコミュニケーションの問題点に着目し,社会的議論形成に向け社会的受容性要因を検討した。市 民が立場の異なる専門家3 名(地層処分に推進・慎重・中立)から一方向コミュニケーションの情報を受け,市民会議前・後の変化を質問票で測定し,選好判断の根拠を社会的受容性4 要因(技術・制度・市場・地域)・信頼・世代間公平性・原子力政策で評価した。その結果, 欠如モデル型リスクコミュニケーションは選好の変容に限定的で, 市民の政策選好判断は技術的要因だけではなく, 制度的要因や世代間公平性という社会的側面の情報が大切なことが示された。