主催: 一般社団法人環境情報科学センター
会議名: 2019年度 環境情報科学研究発表大会
回次: 33
開催地: 日本大学会館
開催日: 2019/11/27
p. 253-258
北海道根室海区は,北部地区と南部地区が存在する。サケ(Oncorhynchus keta)の漁獲量は,南部地区は北部地区の20.3%である。この要因として,サケ稚魚の生存率に差がある可能性が指摘されている。この要因として,流域土地利用による河川水質の変化が考えられる。北部地区に比べて南部地区は,流域森林率が小さく,流域1haあたり窒素投入量が多く,河川水中NO3-N濃度,酸可溶Fe濃度,酸可溶Al濃度が高かった。これらのことから,流域土地利用によって河川水質が変化することが示唆され,サケ稚魚に何らかの影響を与えている懸念がある。