環境情報科学論文集
Vol.36(2022年度 環境情報科学研究発表大会)
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研究論文
地域資源としての大島紬の生産の現状と存続に向けた取組み
奄美大島の事例
藍場 将司原田 一宏
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p. 185-190

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抄録

地域資源の保全に向けた取り組みについて、奄美大島で生産されている大島紬、およびその染料であるシャリンバイを事例に考察を行った。紬は1980 年代まで盛んに生産されたものの、和装需要の低迷や産地を統括する主体の欠如から生産量が低下していることが明らかになった。シャリンバイの植林についても、異なる主体が別々に行うことで成果が上がっていないことが明示された。近年の生産量減少に伴い、紬事業者や自治体関係者らが協議会を設置し、担い手の育成を実施している。協議会の設置によって担い手の育成に向けた取り組みを実施しているが成果はあまり出ていない。また紬生地の活用については合意が取れておらず、職人の要望を共有する枠組みが必要であると考察された。

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© 2022 (一社)環境情報科学センター
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