環境情報科学論文集
Vol.36(2022年度 環境情報科学研究発表大会)
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研究論文
北海道根釧地方野付湾流域における酪農生産が流域土壌および河川水中の硝酸態窒素濃度に与える影響
佐々木 章晴
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p. 38-43

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抄録

閉鎖水域や半閉鎖水域では,窒素およびリンの流入による富栄養化が課題となっている。 これらの水域における窒素動態は,土地利用や土性,土壌種によって異なることが指摘されている。そこで本研究では,流域が火山性土壌であり,酪農開発によって草地化された北海道東部の野付湾において,陸域から水域への窒素動態の解明を試みた。草地化によって人為的窒素投入が発生した。また,そのことにより草地の硝酸態窒素濃度は上昇し,草地から流出する土壌水の硝酸態窒素濃度も上昇した。一方,草地と河川の間に存在する河畔林土壌は,草地から流出する硝酸態窒素濃度を低下させる傾向が見られた。これらのことから,草地と河川の間にある河畔林や原野に土壌水が通過すると,樹木やササなどによって硝酸態窒素が吸収,あるいは脱窒される可能性がある。その結果,土壌水よりも河川水の硝酸態窒素濃度は低くなる可能性が考えられた。

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© 2022 (一社)環境情報科学センター
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