抄録
本研究は,東京都江戸川区を対象として,従来の河川・水路が親水公園として整備される過程に着目し「水利用の機能的変化」と「地域の対応」を一体的に把握・検討を行ったものである。本地域の河川・水路は,旧来,灌漑や下肥輸送などの農業利用が主であったが,1960年代以降,都市化に伴う灌漑用水路の埋立等に伴い水域が減少した。下水道整備の遅れから残存河川は一時期,激しい汚濁を経験したが,その後,環境計画の一環として親水施設整備が行われた本地域では一級河川が公共溝渠に指定変更されることで親水公園の通水が行われている。近年では環境利用に資する水資源管理の観点から環境用水の制度化などの新たな対応が要されている。