抄録
本研究は,回復環境に関連する景観認識要因である回復感・場所感覚・景観選好と出身地域の都市化度の関係性を明らかにすることを目的とした。国内在住成人を対象にオンライン質問紙調査を実施し,回答者の出身地域の都市化度によって,都市,自然環境,歴史・文化環境に対する景観認識評価値が異なるかを検証した。一元配置分散分析の結果,自然環境の景観認識は山間部出身であると高く,歴史・文化環境では都市周辺部出身者の景観認識が高い傾向が示された。多くの人々が暮らす都市周辺部において多様な景観環境を保全することは,環境への感受性の醸成につながり,人々の精神的健康およびウェルビーイング向上に貢献する可能性が示唆される。