抄録
産業廃棄物管理票データを用いた石綿事前調査結果の未報告工事の探知を目指して,「石綿含有産業廃棄物を指標とする手法」と「クラスター分析を用いた手法」により解体等工事業者の特定を試みた。両手法ともに一定の有効性が示されたが,後者では建設業者等との判別が困難であることも示唆された。相対的に前者の有用性が高いと考えられ,石綿含有産業廃棄物の排出状況の監視が未報告工事の探知に有効な手段となり得ることが示された。一方で,各業者の判別やデータ間の一致状況の確認に使える情報の不足等が現状のデータが持つ課題として確認されており,実用化に向けてはこれらの課題への対応が重要になると考えられた。