抄録
ビーライトの水和反応に影響を及ぼす要因を明らかにするために、XRDリートベルト法を用いてセメントの水和率を定量した。まずエーライト量の異なるセメントのビーライト水和反応を定量した結果、ビーライトの水和反応はエーライト量が多いほど長期で抑制されることが確認できた。続いて養生温度を変えてα-C2S、β-C2Sの水和率を定量した結果、α-C2Sの水和反応からは明確な温度依存性が確認できず、β-C2Sの水和反応は温度依存性が高いことが確認できた。また高水比セメントスラリー中のシリケート相の水和率を定量した結果、エーライトの水和反応は誘導期が消滅し水和率が80%程度で頭打ちになったが、β-C2Sの水和反応には大きな変化が見られなかった。