抄録
本研究は、抑制剤として過酸化水素水を用いてアルカリ骨材反応の抑制効果を把握することを目的に、その抑制剤に浸漬して処理した反応性骨材である瀬戸内地区ガラス質斜方輝石安山岩を含有したモルタルのモルタルバー法(ASTM C 227)による膨張量及び、X線光電子分光法による骨材の最表面の解析について検討した。その結果、未処理の場合と比較して、過酸化水素で処理した反応性骨材を含有したモルタルの膨張量は著しく減少し、又、骨材の最表面層におけるケイ素の化学結合状態は不安定なケイ素の酸化状態から安定した酸化状態に改質されている。このことから、過酸化水素水は、反応性骨材に対してアルカリシリカ反応の抑制剤として有効であることが分った。