乾燥収縮ひずみは時間の経過に伴って増加し、その発現は数年先まで継続する。その過程において、短期材齢から長期材齢に至るまでの乾燥収縮ひずみの伸び率(経時変化特性)を議論することは長期の乾燥収縮ひずみを予測する上で非常に重要である。著者らは、その乾燥収縮ひずみの経時変化特性がコンクリートの単位水量、水セメント比、使用骨材の吸水率といった基本的な配合・材料特性に依存することを見出し、それらをパラメータに設定することで乾燥収縮ひずみの経時変化特性を表現した。更に、その経時変化特性を既往の乾燥収縮ひずみ予測式に組み込むことによって短期材齢における実測ひずみから長期のひずみを高精度に予測することができた。