本研究では、高炉スラグ分量を比較的少なくすることによって強度発現性の向上が期待でき、高炉スラグを少ない量ながらも広い範囲に使用することによってCO2の削減に寄与できると考え、この高炉セメントを使用したコンクリートの強度特性、収縮特性、ひび割れ抵抗性などの各性状を、普通コンクリートを対象に比較検討した。スラグ分量20%の試製高炉セメントの自己収縮ひずみは、水セメント比が55%では普通セメントと同程度であったが、水セメント比が45%より小さくなると、高炉セメントB種と同等に大きくなった。また、その他の性状は普通セメントと高炉セメントB種の中間に位置付けられることがわかった。